3月3日はひな祭り。
女の子がいるご家庭では1大イベントの一つではないかな?と思います。
ひな祭りでは、雛人形を出すところから一つのイベントとなっているご家庭も多いのではないでしょうか。
ところでこのひな人形ですが。
早く片付けないといけない…ということはよく耳にしますが、「いつから出すの?」ということはあまり詳しく聞かない気がしますよね。
そこで今日は、ひな人形はいつから飾ると良いのか?そしてその作法や飾る意味などについてお話してみたいと思います。
目次
ひな人形を出す正式な日はいつ?
ひな人形は、節分以降からひな祭りの一週間くらい前(2月24日ごろ)までの期間に出す、というのが一般的な習わしのようです。
「この日に出す!」という決まりごとは無いようですね。
ただ、「出すと良い」とされる吉日はあるようです。
ひな人形を出すのに良い日はいつ?
一般には六曜(ろくよう/りくよう)という暦で定められる「大安」と、二十四節気(にじゅうしせっき)という暦で定められている「雨水」が、ひな人形を出す「吉日」とされていいます。
厳密にはこの両日ともその年により変動しますので、一定の日を指すものではありません。
ちなみに2018年の大安と雨水の日は
2018年・大安
3日(土)、9日(金)、15日(木)、20日(火)
2018年・雨水
19日(月)
と、なっています。
一応、2019年~2025年までの2月(節分~24日)の大安と雨水の日も載せておきますね。
◆◆ 大安
2019年/4日、9日、15日、21日
2020年/4日、10日、16日、22日
2021年/5日、11日、16日、22日
2022年/5日、11日、17日、23日
2023年/7日、13日、19日、23日
2024年/3日、9日、14日、20日
2025年/2日、8日、14日、20日
◆◆ 雨水
2019年・2020年/19日
2021年/18日
2022年・2023年・2024年/19日
2025年/18日
大安と雨水が重なるのは2023年です。
どうして大安や雨水に人形を出すといいの?
「大安にひな人形を出すと良い」とされる理由は、大安が縁起が良い日とされるからです。
(結婚式などのお祝いごとは、現代でも大安が好まれますよね。)
ひな祭りとは娘の健やかな成長を願う大切な行事です。
その準備においても縁起をかついでいる、ということのようです。
「雨水にひな人形を出すと良い」とされる理由は、「雨水にひな人形を飾ると良縁に恵まれる」という言い伝えによるものとされています。
ですがその由来はあまりハッキリとは分かっていないようです。
ただ、一説によると。
雨水=良縁となったのは、古事記や日本書紀に登場する水の神、ミヅハノメノカミ(弥都波能売神/罔象女神)に由来するのではないか、という説があります。
ミヅハノメノカミは女性に縁の深い女神様でもあることから、水の神としてだけでなく、安産や子授け、良縁の神としても信仰されるようになったそうです。
つまり、雨水の時期はちょうど雪解けの季節ということで、川に流れる雪解け水からミヅハノメノカミへと繋がり、雨水=ミヅハノメノカミ=良縁、という考え方になっていったのではないかとされています。
また、雨水は農耕の準備を始める時期であり、原野には若菜も芽吹きはじめる時期でもあります。
そういった新しい命の始まりを感じる自然の様子にもあやかれるよう、「雨水の日はひな人形を出す日として縁起が良い」とされたのかもしれませんね。
ひな人形を飾るときの正式な作法は?
方角や置き場所などを含め、ひな人形を飾る際の正式な作法やルールのようなものは無いようです。
一般に言われていることとしては、「人形が傷むので、直射日光を避けて」ということくらいでしょうか…。
ですので、ひな人形は居間やリビングなどの「おさまりの良い場所」「見栄えのする場所」に飾られることが多いようです。
男雛と女雛、左右どちらが正解?
よく、関東と関西で男雛(おびな)と女雛(めびな)の位置が違うと言われていますが、これも、「どちらが正解」ということではないようです。
ですので、自分の気持ちが落ち着く形で並べれば良いということです。
関東では「男雛が右/女雛が左」が多く、では「男雛が左/女雛が右」が多いとされていますが、これもそのご家庭によりさまざまなようですよ。
関東と関西で位置が違うその理由は?
これは、左右に人が2人並んだ際の立ち位置の意味に関係してきます。
そもそもひな人形とは、宮中(今の皇室)の婚礼の様子を表しているものなのです。
そのため、その立ち位置(左右)には位の上下が存在し、日本古来の風習では左側が上位とされていたため、天皇を表わす男雛は左側とされていました。
一方、西洋文化では右側が上位であることが多く、昭和時代の天皇陛下が右側上位の文化をとり入れていかれたことから、ひな人形もそれにならい男雛は右、女雛は左となっていったそうですよ。
ですので、今なお古来日本の風習が随所に残る京都などの地域では、男雛を左、女雛を右とする場合が多く見られる、ということのようですね。
こういった経緯から、左右どちらに男雛、女雛があっても間違いではない、ということのようです。
もともとが宮中の様子を表わすひな人形ならではの流れ、とも言えそうですね。
ひな人形を飾る時の注意点は?
人形やお道具類は箱から出す前に写真に撮っておくと良いようです。
出す時には「大丈夫!」と思っていても、しまう時に「これ、どの箱だったっけ…?」というのは良くあることですよね(笑)。
出す前の写真を撮っておけば、しまう時に困らずにすみますからね。
あとは、ひな祭りの前日にひな人形を飾るのは「縁起が悪い」とされています。
これは弔事などにおいて、一夜で準備がされることから由来しているようです。
ですので、ひな祭りに限らずお祝いごとでは、「一夜飾りはNG」とされているようです。
幸い、ひな人形の準備期間は3週間ほどありますので、余裕をもって準備するのが良さそうですね。
ひな人形や道具を置く位置など、詳しい飾り方はコチラ⇒『ひな人形の飾り方 誰をどこに置くの?それぞれの役目や意味は?』
ひな人形をキレイに飾るコツはコチラ⇒『ひな人形の飾りつけで仕上がりをキレイに見せるコツ』
ひな人形を出す時期 まとめ
日々忙しい今の時代。
大安や雨水といった特定の日を気にして過ごすのも、案外、難しいことかもしれませんよね。
なので、いつ飾るか?よりも、どう飾るか?のほうが、まずは大切なんじゃないかな、とは思います。
家族みんなで楽しく飾れば、その日こそが娘さんにとって「大安の日」となるはずです。
ですが、もし余裕があれば。
せっかく古来からある習慣ですので、「吉日にひな人形を飾る」というのをやってみるのも良いかもしれませんね。
目に見えない些細なことなのかもしれませんが、こういった家族の愛情や想いというのは、必ずどこかで娘さんの幸せに繋がるものなんじゃないかな、とも思いますので!